2011/12/18(日)
 開拓者の思考

*古いビジネスの壁を突き破る
 ・大手企業を突然死させる発想/例:2004年2月アメリカ音楽CD販売大手タワーレコードの倒産だ/その引金はアップルコンピュータのiPodと同社のオンライン音楽販売サイト「iTunes Music Store」の登場だった/新しい世界は猛スピードで変化が進む。変化に適応できない企業は突然死してしまう。
 ・ここで求められるのは、既存の価値観の壁を突破していくだけのインパクトを生み出す思考力、突破力、開拓者の思考回路である。

*可能性は見えないところにある
 ・私が考える「突破力」はパケット通信を使った方法:とりわけ「M2M」すなわち「Machine to Machine」の発想だ。
 ・携帯電話は「P2P」つまり「Person to Person」で、この通信網はすべての人が携帯電話で話し始めた瞬間に満杯になる/M2Mには上限がない。
 ・自動販売機が各種センサーを装備して、売れ筋、つり銭、その他必要な情報をパケット通信で飛ばす/それを販売会社のコンピュータが処理し、営業のトラックがルートを変更して効率よく自動販売機に商品を補充するなどができる。
 ・警備保障会社では、契約している住戸の警備カメラの情報分析を進化させ、カメラ前を通過したのがカラスなのか、泥棒なのか識別できる技術により信頼性を各段によくできる/河川管理などでは川の上流に雨滴センサーを付けておいて、危ないときに「下流はすぐに避難せよ」という情報を送ることもできる。

*練習問題:都バスのサービスを向上させ、しかも赤字を解消する方法を考えてください。
 ・たとえば、路線バスのすべての椅子の下に荷重センサーを入れておき、各座席の使用状況(乗車率)の情報を飛ばして、バス停で待っている人が「次に来るバスには空席がいくつあるか」ということがわかるようにする/バス会社ではパケット受信した情報から、バスの運行間隔や乗客数の時間傾向、バスの大きさなどに見直し活用できる/緊急事態通報や円滑運行情報なども共有させると社会インフラとしてもサービス向上となる。

*無限にある「M2M」活用ビジネス
 ・「M2M」が役立つところはいくらでもあるから、ビジネスチャンスは無限にある/強調したいのは開拓者の思考回路が今ほど有効な時代はない。
 ・飛躍のために「10倍の効果」をめざす発想をするとよい/(自分の首をしめるような発想が現れるだろうが、それを乗り越えるビジネスモデルへ変えていくのが自分でありたい/突然死を避けるには)
 ・日本政府は「e−Japan」などと言っているが/(本来は自分の首をしめる発想が必要なのに、不徹底なことしかやらないから頓挫している/突然死が迫り来るのを知らずに既得権益を守っている)
 ・教師は本来の仕事に戻れ/公務員をなかで最大数を占めるのは学校の教師である/私は管理職教育のシステムを作り、1998年からブロードバンドで一度に300人に教えている/実際に格別な効果がある/各自が都合のよい時間に遠隔授業を受け、ディスカッションはインターネットのサイトで行う/双方向でやっているので教室授業よりもはるかに効果がある。
 ・教師の本当に大事な仕事は進路指導だったり、成長していくための生活面、精神面での指導などだ/(生徒自身が学ぶ体験、考える体験をする学校として「M2M」改革していくのがよいと思う)

*いざ、荒野へ踏み込もう:
 ・新しい経済、見えない大陸の四つの空間/「実体経済」・「ボーダレス経済」・「サイバー経済」・「マルチプル経済」/
 ・大きなチャンスはこれから来る/「先行の利」が保証されてはいない/誰でも一発逆転ができる。
 ・年俸に見合うだけの「名札」があるか/格差社会が進行するなかで「勤労の付加価値」の仕事のほとんどは中国、インドに移っていく/先進国のビジネスマンは「知識の付加価値」で立つ必要がある/毎日、頭脳という拳銃を磨け。
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