2012/05/18(金)
「入れ子構造文」の解析:
①基本接尾記号(再掲:文章構造を接尾記号で表現する)
 主題◎:
 補語+:
 完結述語○:(盆栽型)
 修飾述語→:(熊手型)
 連続述語〜:(熊手型)
これで単文、(関係詞句)複文が表現できる。 少し練習を続けてみます。

②「入れ子構造文」の解析:
 盆栽型を応用した熊手型により文章構造を表現すれば、複文構造もわかりやすくなる。
とはいえ、一文章のなかに熊手型文章を多重に用いた「入子構造文」は、理解しにくいので、さけた方がよい。

③入子構造の例文:
引用:日本エディタースクール出版部:文章作成技法:古郡延治
・私は、太郎が次郎を彼が三郎に同意したのは、花子を裏切ったことだとして責めたことに、怒りを覚えています。
(登場人物が多いのもわかりにくい一因)

 入子構造を( )でくくり、接尾記号で解析してみよう。
・私は◎、(太郎が+次郎を+(彼が+三郎に+同意した→のは、+花子を+裏切った→ことだ+)として〜責めた→ことに)+怒りを〜覚えています。○

 引用書籍には、この複文を書き直した文も続きます。
・次郎は三郎に同意しました。 太郎は、この行為は花子に対する裏切りだとして、次郎を責めています。
 私はこの(太郎の)見解に怒りを覚えています。

書き直し文でも
・太郎は◎、この行為は+花子に+対する〜裏切り→だとして+、次郎を+責めています。○
という(熊手型)構造を一つだけ残してあります。
すべてを単文にすればよいというわけではないからでしょう。

当方も作文練習してみよう。
・太郎は◎、次郎が+三郎に+同意した→のは+、花子に対しての裏切りだと+考えて〜、次郎を+責めている。○
私は◎太郎の考え方に+怒りを〜覚えている。○
(述語の時間順をこわさず、太郎の判断をあらわす述語を追加した)

連続述語で複文にしていく場合、「〜だとして」とか「〜だといって」のような曖昧な動詞でなく、
「〜だと判断して」とか「〜だと見なして」とか具体的な動作を表す述語が助けになるようだ。