2011/12/12(月)
 論理が人を動かす

*人を納得させるための論理構成法:
 ・提言説得力:人を納得させるための論理構成をしっかりさせる。
 ・提言を受け入れ実行させられるか/受け入れられなければ失敗。
 ・納得させる論理構成とは、どんな思考回路からできるのか。

*「提言は一つ」が鉄則だ。
 ・日本の経済戦略会議などは「提言二二五」「骨太の改革案十二項」などとバカなことを言っている/(こんなに数が多くては)コンサルでなく評論家のたわごと状態だ。
 ・10の提言をしても実行できる人はいない/10言って1つでも完璧に実行できる人もいない/1つか2つだけ言うとほとんどの人は実行してくれる/1つの実行なら確実な実施計画(詳細書)を提言できる/1つの実行なら確実に後追い検証・修正もできる。

*事実に裏づけられた提言には抵抗できない
 ・改善したい目標を明確に1つだけにしぼりこむ/問題現象の根本原因を実地(現場、現物、現人)に入って探る/根本原因を取り払う解決策を検証する/提言で「気に入らない決断」を迫ることもある/だが、事実に裏づけられた提言には抵抗できない。
 ・提言の必要条件・十分条件:論理的に「やるべきこと」、「よくなること」を納得させる/さらに感情的なしこりをなくし「やる気」をおこさせることが大事/十分な根回しと後々の面倒見が大切である。(人間は情理のなかにある)

*プレゼンテーションの構成:(外部コンサルタントの提言発表)
 ・(調査規模概要の説明:出席者が抱く不信感を最初に払拭する)/全体の結論/具体的分析(業界の動向/競合他社の動き/当社の状況分析/改善機会のための条件/解決の道/提言/実行計画)

*相手の心を動かすポイント
 ・「言いたい順序」ではなく「相手が納得する順序」/「現象の羅列」と「現象解消への努力提言の羅列」は「何の解決策でもない」/「本当の原因」はしつこく探れ。
 ・見た目の良さより、言葉の説得力を/10時間語れることを45分にまとめる/「原稿を見ずに提言を5分間で話す」訓練を積め。

*必ず一つの結論に至る「ピラミッド構成法」という論理構成法:
 ・現象・データを分析して結論を出す/その結論が次の証拠に対するデータになる/必然的に証拠・結論を積み重ねるとピラミッド頂点の結論は一つになっていく。(トーナメント試合の勝抜き(証拠・結論)で優勝者が決るように)
*ピラミッド型の構成手順:
 ①データや事柄を分析・検討し、導き出された結論・主張をリストアップ。
 ②リストアップしたものを、類似テーマごとに分類してグループを作る。
 ③同一グループ内での結論・主張を順序づける(因果関係:結果が上・原因が下、手順・時間順関係:早が下、後が上)。
 ④同一レベルに共通した結論・主張を並べ、そこから導かれる結論・主張を一段上に位置づける。
 ⑤以上の作業を繰り返して、すべての主張がピラミッドを完成するまで繰り返す。

*論理構成の再チェック:
 ・ピラミッド構成作業で最終的に正しい結論を導き出せる。
 ・確信が持てない場合には、論理構成に問題が残るか、データ・証拠に不備があるか/ピラミッドの各段が十分な証拠で支えられているか、段を下りながら検証する。(各段の結論と言えども「仮説」なのだから吟味が必要)
 ・「仮説の吟味」にも細心の注意が必要/「現場の声」を日常組織ルートで吸い上げても「真実の事実」は落ちこぼれる。

*練習問題:「小泉首相(当時)の郵政三事業の民営化」のアプローチ、検討の進め方に対して、あなたならどのように提言するか。(抜書き省略)

:元へ