2011/11/21(月)
 「組織ボケ」予防の方法を
 考えてみると、「組織ボケ」だけでなく、「(属人的)人ボケ」も目に付きます。 直感的に「トボケた言葉」を見抜けたりします。 しかし、当の本人にはまったく悪気がありませんし、「ツッコミ」を受けるのを予測して「ボケ」ているわけではありません。 

 立場を逆にして考えれば、直感的に「トボケた言葉」を見抜けない人は、自分自身も無意識的に「人・組織ボケ」の張本人になる可能性が高いでしょう。
他人の「組織ボケ」をきちんと見抜くことの難しさと、自分が「組織ボケ」をしないように努力する難しさと、どちらが大きいだろうか?
「組織ボケの見抜き方」や「難しさの比較法」が学問的研究対象なったことはあるのだろうか?

 ここは、哲学練習帖ですので、当方の思考実験を述べてみます。
2011/11/22(火)
 当方の口癖に「大丈夫!」があります。 裏づけや根拠の(説明を嫌い)「大丈夫!」と言うことがあるかもしれません。
大いに気をつけなければなりません。
そこで、「組織ボケ予防法」の肝心部分は、きちんと「裏づけ・根拠」を吟味して明確に示す訓練だと感じます。
○「裏づけ・根拠」を吟味するとは、「ものこと」を如何に「意匠デザイン」し「機能デザイン」するか考察すること。
○「ものこと」(をあらたに提案する時の意匠・機能)の両デザインが求められる背景には、政治的、経済的、大規模修繕的な場面がありますが、

「裏づけ・根拠」として活用される法則が3つある。
①利害得失を根拠にする:掲示板が小さいから拡大したい。(そこを修繕するなら、こちらも修繕してくれ:など)
②現場競合を根拠にする:拡大掲示板と壁スイッチ板の位置競合をさける。引戸クローザ/ストッパー共存。
③物理法則を根拠にする:物理法則は暗黙的。「人・組織」が物理法則を体得し「意匠・機能デザイン」に組み入れる。

 このうち、③「物理法則を根拠に」説得するのが一番厄介です。
本来、専門家が「意匠・機能デザイン」したものは「物理法則を根拠にするもの」であるべきです。
×物理法則よりも見映え意匠性が重視されたり、
×物理法則の適用を訓練されていなかったり、
×物理法則をまったく意識しなかったり、
さまざまな理由があったとしても、専門家を素人が「説得する」のは難しい。
③「物理法則を根拠に」説得した実例:(成功しなかった)
●集会所の玄関前には数段の階段があり、階段下側に外灯柱がある。
 物理法則:(階段の夜間)照明は(階段斜面に)正対直射する位置(階段下)に外灯柱を立てるとよい。
×今回、外灯柱は階段上部の右脇に設計・移動された。(設計社のデザイン常識は物理法則を無視したわけだ)
△施工時、階段下の掲示板との兼合いで、階段全体を玄関側に寄せたので、外灯柱の位置取りは階段中央脇に近づいた。
 (階段手摺と掲示板ガラス引戸との競合で問題発生。詳細省略)
●長い号棟建物は(20cm間隙で)3区分に分割されているが、開放廊下通路では渡り板でその間隙をふさいでいる。
 物理法則:コンクリートの熱膨張・収縮により夏期には号棟間隔が縮み、冬期には間隔が広がる。
 物理法則:渡り板は片側のみ号棟建物に固定し、反対側は固定せず、間隔の伸縮を受け流すようにする。
×修繕期間中、夏期に渡り板がわずかに盛りあがる現象が発生した。
 冬期に補修が実施されたが、対処には業者の物理法則(上記以外もあり)意識を何度も問いたくなる思いがあった。(以下略)

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