2006/02/26(日)
改行と改段落の使い分け
超漢字で文章を書くときに、最近になってエンターキー(改段落)とシフト+エンターキー(改行)とを使い分けるようにこころがけている。 (2006年ホームページでは閲覧者の画面での折り返し機能を見込んで、改行キーをさらに少ししかいれないようになった) しかし、ホームページを開設した当時(2年前でしかないが)は、まったく区別をしていなかった。 すべて、改段落で改行していた。
文章の一行の打ち止めには改行を入れる。 行の改行と行の自動折り返しは同等のあつかいかたをする。 改行や行折り返しによる次の行の開始位置:行頭位置は同等にあつかい、一文字分の字下げをしない。
一方、段落では改段落キーを打って、文章としての一区切りを表わす。 そのために、次の行の開始は、一文字分の字下げすることで文章の開始:文頭位置を示すようにする。
改段落:文頭位置(通常は一文字分の字下げ)の設定や、改行:行頭位置の設定をまったく同一の位置にしてあると、改段落と改行の違いを忘れてしまう。 だが、改段落が形としてわかるほうが、文章の内容を理解するうえで、たいへんたすけになる。 新しい段落に変わったら、文章の論理展開が別の方向に向かうことを期待したり気持ちの準備をしたりできる。 日本語では、単語にしても文章にしても正書法が確立していないので、人それぞれに書き方が違う。 それでも書籍類では、改段落:一文字下げる、改行:行頭位置・字下げしないという形式が多い。 一まとまりの段落のなかでは、むやみに改行をしていない。
昔は「改行をしたら、かならず一文字字下げしなければならない」という誤解をもっていた。 誤解として認識して、改段落を正しく意識し理解したのは、「日本語の作文技術」:本多勝一を読んだからであった。 当時はこの本を読んで大いに刺激をうけたものでした。 ワープロなどで文章を書くようになり、段落の最初では、一文字分を空白挿入して記述することをしていました。 そのときもエンターキーのみで、改段落、改行を打っていたんですね。
いま、このテーマで書いている理由は、先日図書館で借りてきた本を読んでいて気がついたからです。
池波正太郎の随筆:「わが家の夕めし」「男のリズム」・・・改行が多く、字下げが多い
梅棹忠夫の随筆:「裏がえしの自伝」・・・段落だけに文字下げ、段落がしっかりしている
の3冊を借りて読んでいると、改段落、改行について違いを感じたからです。 また、梅棹本のなかに、本多勝一との技術論的な交際関係を記した部分があり、梅棹忠夫の影響力もありかなと感じたところです。
(敬称を省略、ご容赦を)
(超漢字の用紙で改段落間隔、改行間隔、字下げ付箋を設定しても、html文に反映できないのがつらい)