2011/11/20(日)
多重「組織ボケ」に遭遇して
つぎの例も大規模修繕の外回りの工事でのこと。(努めて簡略化して説明します:私見だらけです)
ゴミ置場囲い建屋・検討段階:
・建築設計社:隣接する2か所のゴミ置場を、狭いが金網囲い建屋に改築できると図面提案。
・修繕委:(図面指摘)2建屋に波型板屋根を付ける。建屋と建屋の中間はコンクリート打放しで資源回収用の開放空間を維持する。水道栓はそれぞれ建屋外左前面に修正。建屋の吊り引戸は自動閉鎖機能、全開時ストップ機能をつけること。(引戸枚数が4枚、6枚と多い。ゴミコンテナ台車と同数。引戸全開ストロークが短いのでストップ機能の工夫をたのむ)
・建築設計社:図面修正:波型板の屋根、中間区間は開放空間、引戸自閉式となる。水道栓位置が建屋内で修正忘れ。
ゴミ置場建屋工事:
・元請業者:図面は水道栓が建屋内部になったまま、手書鉛筆で建屋外左前へ移動矢印が書き込まれている。
・下請業者A:水道栓は修正位置につけたが、周辺の土間コンクリート処理の図指示がない。
たまたま修繕委員氏が立会い、うまく即時に指示した。
・下請業者B:吊り引戸取付開始。作業者に問い合せ、引戸クローザ装着するも全開時ストッパー装置がないと判明。
・修繕委(私):ゴミコンテナの出入れ時に引戸を押えながらでは収集車作業員からクレームが来るでしょう。
ストッパーを工夫してくれと頼んだはず、なしでOKはないでしょ。
・建築設計社:現場を見ました。ストッパーなしではコンテナの出し入れがたいへんですね。(とメールあり)
ゴミ置場引戸ストッパー工事:(後追い工事)
・修繕委(私):指示出し:クローザ磁石結合間隔調整2か所。戸当ゴム貼付け。クローザシリンダ水平度(俯角)調整2か所。
(引戸クローザ動作を管理組合理事の時に実験した経験から指示出しができた)
・下請業者B:ストッパーL金具(磁石用)を自社加工したが、寸法不適がありダメで持ち帰るという。
(なにか工夫を凝らしているか? それなら期待して待とうか)
・(10日後)施主検査:引戸ストッパーとして「任意位置で停止保持するタイプ」のメーカー純正部品が付いていた。
即刻検査不合格だが、元請業者自身も検査前に確認しておらず、不手際この上なし。
・別項の検査項目でも検査不合格あり、これも元請業者(+同じ下請業者B実施)の事前確認なしが明白。
・(修繕委員長):後刻、検査不合格ではなく、残工事扱いでと元請業者へ連絡した!!
・(4日後)元請業者、下請業者立ち会わせ再検証:(別項の方が問題の根は深いのだが)
「引戸ストッパー部品を今調査しています!!」と両業者が口をそろえる。(かわいくなーい!!)
・(さらに3週間後)引戸ストッパー装置(引戸製造メーカー純正部品)が10枚の引戸に取り付けられ、ようやく完了。
・(注)引戸クローザメーカーカタログ:純正部品には任意保持部品の記載あるが、全開時ストップ部品はクローザ形式選択で有り無し選定と記述。メーカーへ電話すれば、ストッパーも純正部品扱いで後から購入が可能とわかったはず。これに気づかなかったのか?
この件でも、現役世代からの「いいわけ」は一言もない。 多重の「組織ボケ」だと気づいていない。
修繕委員会(委員+建築設計社)が1回/月、修繕開始後は定例総合打合(施工元請業者+関連業者+委員会+設計・施工監理社)が1回/3週間の頻度で会議集合していたが、議論内容を予習・復習しておかないと重要なことが抜け落ちる。
仕事の現役世代ならば、議論から重要事項をつかみ取る訓練ができているはずだが、、、実際は会議の場ではじめてでてくる追加提案などについて深く理解できていないのだろう。(どの組織にとっても同じだが)
だから、なおさら、(説明を嫌い)(何度か確認しても)(現場を見ずに)(工程各段で)(論理を捨てて)の禁じ手技を戒めたい。
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