クモとアリとハチ
2007/04/16(月)
 1999年9月初版の 「ぼくの哲学日記」:森本哲郎 の 4番目の題「クモと アリと ハチ」
には おもしろい 舞台設定が ある。
著者の 家に その弟:音楽教育に従事 が 訪ねての 哲学問答 という 形式。
落語の はなし で おなじみの 熊さんが ご隠居の 家に ものを たずねに いく ところ。内容は 非常に まっとうな もので、哲学入門に ちょうど よい。

○哲学の 本「ヘーゲル:精神哲学」を 読んでも さっぱり わからない。
○哲学は 概念・言葉で 構成される。おなじ国の 読者でも わからん という 哲学的言語も あるだろう。まあ、「ハンス・ライヘンバッハ:科学哲学の形成」の 序文を 読んで ごらんよ。そんな ことが かいてある。
○哲学的単語を 自作する ケースも あったり、、、わかりにくい 原因か。
○イギリスの 思想家ベーコンが、哲学者を 3つに 分類した。
 ・クモ型:演繹的に ある原理・原則を もとに 特定の 観念を 織りだし、推理する。 
 ・アリ型:個々の データ収集を もとに 普遍性を もとめ、帰納的に 判断する。
 ・ハチ型:花から花へ 花粉(データ)を 集め、自分の 力(理性)で 蜜に 化学変化させる。
○ヘーゲルは クモ型で 「絶対精神」と 名づけた ものを 前提に たいそうな 哲学を つくりあげた。その つもりで じっくり 読んでみると おもしろい んじゃないか。

 この 3分類を 応用して、わたしが 知る 人物の 思考行動を 分類して みる。
 ・クモ型:織田信長、、、坂村健(文明論の範囲で)、、、
 ・アリ型:羽柴秀吉、、、森本哲郎(哲学日記の周到なテーマ選択。読書感から)、、、
 ・ハチ型:徳川家康、、、梅棹忠夫(文明論の範囲で)、、、
わたしの 哲学練習が こんな かたちで はじまった。